こんにちは。 Connectシリーズにようこそ。 Nick Smithです。 今日はAdrianがおりません。 でも大丈夫。 話を進めます。 今日はEvan Wakefieldと話し合います。 彼はアプリケーション・マネージャで、車載コネクティビティ・ チームの所属です。 バッテリ管理システム、BMSについて話をしてくれる予定です。 今日の予定です。 参加ありがとう、Evan。 また参加できてうれしいです。 ああ、前に参加しましたね。 これまでに何回か話しましたね。 今回も参加ありがとう。 さて、私から最初の質問です。 正直言って、私は有線と無線の車載バッテリ管理について まだよく理解できていません。 概要について話してもらえますか。 もちろんです。 今日はトレンドについて説明します。 ハイブリッド車と電気自動車の導入を推し進める 自動車業界の大きな流れです。 それによって、バッテリの効率を向上する方法を求める トレンドが加速しています。 ハイブリッド車と電気自動車の領域で、車を生産する観点から、 そして維持コストの観点からも価値のある自動車を どのように製造できるのか。 このようなトレンドの1つに関して、バッテリ・システムの内部には 現在、多数のケーブル配線が存在しています。 配線にはコストがかかります。 ときには不具合も生じます。 そして実際にバッテリを維持するには、 仮にバッテリが破損した場合、多くの労力を費やして システム内の個別セルを交換することになります。 通常、あまりにも手間がかかるので、 バッテリ・パック自体を廃棄して、新しいものに 交換する方が良いと判断しがちです。 多くのOEM (自動車メーカー) とティア1メーカーは バッテリ・システムで製造と保守の コスト効果を改善できるように、 どのような対策をとればよいか詳細に研究しています。 これが現時点で私たちが目にしているトレンドです。 多くの人の意見が一致しているのは、 ワイヤレス化の推進です。それによって、 有線システムに伴う制約から解放されるからです。 有線には、入り組んだ配線図やその他の面倒が付きまといますが、 代わりにセルのプラグ・アンド・プレイだけで済む ワイヤレス・デバイスは明らかに優れています。 わかりました。 では、いくつか お話で気になった点を確認したいと思いますが、 バッテリ内部に数マイルの配線があるということでした。 はい。 それはバッテリのサイズや、 バッテリ内部のセル数にもよりますが、 大量の配線が存在している可能性があります。 個々のバッテリ・パック内にです。 想像できるように、これを重さに換算すると、 自動車の重量が増加し、 効率にも影響してきます。 結果として、自動車の効率は低下します。 したがって、有線をワイヤレスに置き換えることで、 明らかに多くの重量を軽減でき、 開発する自動車をある程度 効率化すると同時に、製造工程を簡略化し、 保守も容易になるという利点があります。 わかりました。 はい、興味深い点です。 いま考えているのは、ケーブルのリンクです。 バッテリ内部の話です。 ワイヤレス管理システムに移行する場合、 現在の有線と同じ仕様を満たすために、 具体的に重要となる要素や設計課題が何か 説明していただけますか? もちろんです。 多くの要件は、有線にかなりよく似ています。 多くの開発者が望んでいるのは、非常に短い待ち時間、 高いスループット、低消費電力のワイヤレス・プロトコルです。 多くの開発者が期待する要素のうち重要な点の1つは、 スケーラビリティを確保する方法です。 それによって、8セルにとどまらず、32セル、あるいは それ以上へと対応できるからです。 ネットワーク形成についてはどうでしょうか。 自動車を始動したときに、 ネットワークの形成は具体的にどれほどの時間で完了できるのでしょうか? 多くの場合、耳にする要件は、 300msか400msの時間で 自動車の始動から、バッテリのすべての ネットワーク結合までを実施し、 情報の報告を開始することです。 このような動作は、TIが開発を進めている ワイヤレスBMSプロトコルが、メインのコンセプトとして ターゲットにしているものです。 多くのユーザーが期待する要素のうち重要な点の1つが 信頼性です。 これに関連して、パケット・エラー・レートは、現時点で 顧客から問い合わせの多い事項の1つです。 私たちは現在、課題の多い環境に直面しています。 自動車内部は、ある種の筐体です。 筐体の中に多数のワイヤレス・デバイスを投入し、 多数の経路が発生することになります。 それに伴う伝搬遅延もさまざまに異なります。 では、どうすれば信頼性の高い方法でワイヤレス 接続を確立し、要件を満たすことができるのでしょうか。 すでに説明した要件を、効果的に、 しかも、課題の多い環境で、です。 わかりました。 おっしゃるとおりです。 お話があった点の1つに注目したいと思います。 低消費電力が重要だとおっしゃいました。 これには少々驚きました。私が以前取り扱った TIのテクノロジーは数個のコイン・セルなどで 動作していたからです。 でも、今回は自動車の大型バッテリです。 この状況でも低消費電力がなぜ重要なのか説明してくれますか。 低消費電力に関しては、顧客が求めている 非常に重要な要素が2つあります。 まず、自動車のキーがオフになっている状況です。 現在の自動車は、多数のシステムを搭載しています。 ハイブリッド車や電気自動車にも、このことは当てはまります。 自動車の搭載システムの一部は、 キーがオフになっているときも機能し、電力供給源となるのは 12Vの鉛酸バッテリです。 しかし、このバッテリはあまり使いすぎないことが望まれます。 このバッテリには重要な用途があり、自動車が長期間 走っていなかった場合でも、確実に自動車を始動できる 必要があります。 2番目の要件は、必要なエネルギーが すべてこのバッテリ内に蓄積されているようにすることです。 重視していることは、エネルギーを適切に使用し、 エネルギーを無駄にしないことです。さもないと、 自動車の航続距離や効率に悪影響を及ぼし、 これは運転しやすさにも影響します。 わかりました。 そのとおりです。 1つの例として、キーをオフにして走行しない状態が続いた後、 バッテリを使い果たしてしまい、 出張や旅行が終わって 空港の駐車場に戻ってきた時点で、車が バッテリ上がりで動かない事態は避けたいと思います。 そうですね。 お話にあった2番目の例ですが、 バッテリを使用するときに 使用可能な電力を本来の目的に利用して、 プロトコルのオーバーヘッドに浪費しない、ということですね。 わかりやすく言えば。 はい。 ええ、まったくそのとおりです。 最後の質問です。これで、質問は終わりにします。 そろそろ、皆さんがお待ちかねのデモを開始したいからです。 すでに簡単に説明がありましたが、 ここで利点の要約をお願いしたいと思います。 ワイヤレスに移行する利点です。 はい。ワイヤレスに移行する利点として、 まず、バッテリ自体の製造に多くの利点があります。 安価で済む可能性があります。 OEM、つまり自動車メーカーはこれらの利点を口にしています。 そして、詳細までは説明しませんが、 保守は間違いなく 非常に大きな利点の1つです。 次が重量の削減です。バッテリの配線が減ると、効率、つまり 自動車の電力効率の向上や、車の軽量化につながります。 その点は、なかなか実感できなかったかもしれません。 自動車内でケーブル配線が実際どれぐらい使用されているか という説明を聞くまでは。 とても印象的です。 そのとおりです。 それが最もよい要約になっていると思います。 利点について、そう、 今日お話ししたワイヤレス・バッテリ管理システムの 利点についてです。 わかりました。 ありがとうございます。 はい、まったくそのとおりです。 ワイヤレス移行の全体像が理解できそうです。 では、お約束のとおり、デモを開始したいと思います。 ここまでずっと、この画面が表示されていました。 その説明を聞きたいと思います。これが何なのか教えてもらえますか。 何が行われているのですか。 はい。 これがデモです。 私たちが話している間ずっと、 動作していました。 ここには8個の異なるスレーブ・ノードがあり、 ここにあるマスター・ノードと通信しています。 これらは、このGUIの各スロットに対応しています。 ノード1は、ここにあるノードに対応しています。 ノード2は、ここにあるノードに対応しています。 また、GUIの中央にはマスター・ノードがあります。 また、マスター・ノードが実際に報告しているのは、自らの送信 と受信のスループットです。 ここでは、送信スループットが 106kbpsであり、受信スループットが 847kbpsであることがわかります。この種の数値が 示すのはこのプロトコルのスループット性能であり、 より大きなスケールに対応できるフレキシビリティが得られます。 スケールとはノード数、つまりより多くのセルを ワイヤレスBMSシステム内でサポートすることを意味します。 ええ。 ここで説明したい別のノード、いや失礼、 別のパラメータは、待ち時間です。 各ノードは、特定の時間スロットをスケジュールとして割り当てられています。 ノード1は1.97msの時点であり、 ノード2は3.62msの時点です。以下同様です。 ノードの数だけ、順に枠が決まっています。 次に注目するのは、パケット・エラー・レートです。 これは最初の送信に関するパケット・エラー・レートであり、 何か欠落が発生したことを意味します。 したがって、最初の送信に関する再試行が後ほど実施されます。 システム内の最後のノードの最初の試行が終わった後です。 1、2、3、4、5、6、7、8の順で試行が発生します。 ノード1で欠落が発生した場合、8の後に再スケジュールされます。 これは100msの間隔で実行され、 これはプログラムどおりです。 この場合、ノード2と3に関するパケット・エラー・レートは 非常に小さい値です。 とても良好な状態です。 多くのOEMとティア1メーカーの目標は 「9」が5桁または6桁並ぶ信頼性です。 つまり、99.999%の送信成功を 最初の試行で実現します。 なるほど。 ここまでに、私たちが座って話をしている間、 およそ164,000個のパケットが送信されました。 ある程度の時間にわたる信頼性が示されています。 また、今は比較的ノイズの多い環境です。 ほかに、Wi-FiデバイスやBluetoothデバイスも存在しています。 スマートフォンも送信を行います。 この帯域には多数の2.4GHzノイズが存在しています。 各デバイスはかなり高い信頼性で動作しています。 わかりました。 はい。TIラボがかなりノイズの多いフロアというのは事実です。 その中で素晴らしい成果です。 本当に感謝したいのは、このデモを用意し、 紹介してくれたことです。 ご覧いただいた皆様に感謝します。 これは非常に魅力的なテクノロジーです。 やがて、このテクノロジーは自動車に搭載される見込みです。 このビデオに加え、 他のビデオもこの点について説明する見込みです。 今日の担当者Evanとそのチームはこの業務を進めているほか、 非常に魅力的な各種テクノロジーを開発しています。 Evan、今日の参加に感謝します。 ありがとうございました。 招待いただき、ありがとうございます。 皆様のご視聴に感謝します。 次回もお見逃しなく。 来週も興味深いビデオ、 優れたデモとエキスパートを用意してお待ちしています。 次回もぜひご覧ください。 TIの多数の魅力的な事項が コネクティビティ・プラットフォームから登場します。 ありがとうございました。 またお会いしましょう。